今回が「ウィッチンケア」への初寄稿となる佐々木敦さん。私(←発行人)は今はなき音楽雑誌「クロスビート」(1998〜2013/シンコーミュージック刊)の創刊号からの読者でしたので、佐々木さんの署名記事はよく読んでいましたし、「映画的最前線 1988-1993」(水声社/1993年)も、当時はレオス・カラックスにかなりハマっていたので、刊行後すぐに入手していました。そんな私は、佐々木さんとはかろうじて面識があり、多少言葉を交わしたことがある程度でしたが、昨年の夏、SNS上で佐々木さんが小誌についてちょっと言及。それを小誌寄稿者(&元「クロスビート」編集者)・美馬亜貴子さんもチェックしていて私に連絡をくださり、その後のメールでのやりとりを経て、ご寄稿いただけることになったのでした。そして...小誌第15号が無事正式発行された後のSNSにて、寄稿者・絶対に終電を逃さない女さんが、じつは佐々木さんの大学での教え子だったことが判明したり、といろいろな縁が繋がっていくのも、雑誌というメディアがあるからこそ、とも。
佐々木さんの寄稿作には〈おそらく実現されることはないであろうわたくしの夢のひとり出版社の、もしも実現したとしてもおそらく実現できることはないであろう、夢の刊行予定リスト〉という長〜いタイトルが付けられており、その内容はというと、筆者が現在ドリーム・ラインナップだ、と考えている刊行リスト(とそれに関する個人的な思い)が記されています。名前が挙がっているのは、たとえば小島信夫、蓮實重彦、等々(すべては小誌を手にしてお確かめください!)...mmm、「抱擁家族」はうっすら内容を知っている。「凡庸さについてお話させていただきます」は、持ってはいる。本作のドリームさを実感するには、私はちょっと赤子のようでお恥ずかしい。。。
あらためて、私は佐々木さんの膨大な仕事について、ほんの「自分のわかるところ」(おもに音楽、映画)だけを学ばせてもらってきたのだなぁ、と思いました。あっ、そうだ。明日の文学フリマ東京40には佐々木さんも出店なさる、とのことですので、小誌をすでに読んで参加する方がいらっしゃいましたら、ぜひ直接、本作について語り合っていただければ、発行人として嬉しく存じます!
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