ウィッチンケアの巻末近くには毎号《参加者のVOICE》という、寄稿者のプロフィール/近況などを掲載する欄があるのですが、長谷川町蔵さんは今号(第16号)のその欄に〝今回は初めて私小説めいたものに挑戦してみました〟と記しています。ということは、〈四谷の地下コインロッカーにて〉と題された長谷川さんの今号への掲載作は、まるまる実話ではないものの、ご自身の体験したできごとがベースになっている...私(←発行人)も一昨年、実母が永眠しましたが、そのとき経験したことは、まさに作品冒頭に書かれた〝誰かが死ぬと、人が最初にやらなければいけないのは悲しむことではなく、事務作業である〟という一節に重なるものでした。誰か(←私)がやらなければいけない作業が多すぎで、ほんと、悲しんでいるヒマもないくらいバタバタバタバタ...近年、近親者だけで故人を送りのちにお別れの会を、といったスタイルが一般的になってきていますが、でも「近親者だけで〜」のところも、もう少し改善の余地があるような気はするなぁ。
2026/05/17
2026/05/16
vol.16寄稿者&作品紹介27 小川たまかさん


出版者(not「社」):yoichijerry(よいちじぇりーは発行人の屋号)
A5 判:272ページ/定価(本体2,000円+税)
※ウィッチンケア第16号は下記のリアル&ネット書店でお求めください!
【最新の媒体概要が下記で確認できます】
https://yoichijerry.tumblr.com/post/810515107182460928/
2026/05/15
vol.16寄稿者&作品紹介26 我妻俊樹さん
前号(第15号)には〈スクールドールズ〉と題された、学園もの(と言っても、一筋縄ではいかない...)の小説をご寄稿くださった我妻俊樹さん。今号への寄稿作は、さあたいへんだ。私(←発行人)は本作をどのように読み解けばいいのでしょうか? あっ、その手がかりになりそうな、我妻さんご自身のXでのポストがあったんだ。〝文芸誌『ウィッチンケア』16号に「インゲッピシ・ドトオフロップシェ」という小説を書きました。インゲッピシ・ドトオフロップシェが色んなものと戦ったり、花のような匂いがしたりします。インゲッピシ・ドトオフロップシェ、私も覚えられませんが一体何者でしょう?〟...「一体何者でしょう?」って、筆者から謎かけられても、なんともうまく説明できないのですが、とりあえず格闘技ものの主人公、と捉えて、以下では本文の中から「何者なのか?」のヒントになりそうなところをピックアップし、紹介してみたく存じます。それにしても、小誌内で本作の最後(P157)に配置した草野庸子さんの写真。これは作品のイメージカットとして、とても良く似合っていると思っています。


出版者(not「社」):yoichijerry(よいちじぇりーは発行人の屋号)
A5 判:272ページ/定価(本体2,000円+税)
※ウィッチンケア第16号は下記のリアル&ネット書店でお求めください!
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2026/05/14
vol.16寄稿者&作品紹介25 トミヤマユキコさん
前号(第15号)には〈ひとりっ子という生き物の宿命〉という、家族関係にまつわるエッセイをご寄稿くださったトミヤマユキコさん。あれから約1年経ちまして、ウィッチンケア第16号への寄稿作は前回の話の続き...なのですが、なんと、想定外の展開が! 〝父親の病気をきっかけに、六年におよんだ山形での教員生活に終止符を打ち、東京に戻ってきた〟〝なんかあったらすぐ実家に駆けつけられる環境を整えた自分、なかなかやるじゃん。いい娘じゃん。とはいえ、己の人生も大切だ。無理せずマイペースにやっていこう。そんなことを思っていた矢先に、自分がぶっ倒れて救急搬送されてしまった。なんてこった〟...いやほんとうに、なんということでしょう。私(←発行人)は昨年9月、あるイベントで筆者とお目にかかり直接話を伺いまして、その時は多少回復なさっていたようですが、でも症状が完全に消えたわけではない、と。

作中では病名を「PPPD(Persistent Postural-Perceptual Dizziness/持続性知覚性姿勢誘発めまい)という名の慢性めまい症」と明記。。この病気の症状、以前から確認できてはいたものの、医学界では2017年に初めて国際診断基準が提唱された、比較的新しい病名とのことです。対処法のデータや知識も医者によって個人差があり、〝ドクターショッピングのようなことはできればしたくない〟と考えていたトミヤマさんですが、結果的に何人もの医師のもとを訪ねたようで、その際の逸話も書かれています(ネタバレしませんが、ひどいこと言うお医者さんだ!)。

出版者(not「社」):yoichijerry(よいちじぇりーは発行人の屋号)
A5 判:272ページ/定価(本体2,000円+税)
最初は、霊視ができる占い師のところに行った。なんにも言ってないのに「首から上に気をつけろ」と言われて「先生すごい!」と感動したまではよかったが「クリスマスは誰と過ごすのか」「外国でのロマンスに期待せよ」と言われたのには笑ってしまった。結婚して10年経っているので、ロマンスは正直どうでもいい。あと、恋人のいない独身中年女性、という先生の見立てに関しては、占いぜんぜん関係ないと思う。
~ウィッチンケア第16号掲載〈めまい──ふつうの中に苦しみがある〉より引用~
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2026/05/13
vol.16寄稿者&作品紹介24 多田洋一(発行人)
それにしても毎号毎号、他の寄稿者/作品についてなにか書くのは楽しくてしょうがないのに、自分の書いたものとなると「あれに書き尽くしたので、もう屋上屋を重ねるようなことは」と、いつも億劫(いや、「横柄」かも)に。...スイマセン、一人でも多くの方に読んでもらいたいです。なので、紹介文、いきます。「ウィッチンケア」創刊号からの寄稿者である多田洋一さん(←私/発行人)の第16号掲載作は、新宿という街を小田急線目線(!?)で描いた〈楽しい未来への思い出〉という小説。このテキストをなんのプロンプトもなしでGeminiに読ませたら、「Shinjuku Memories and the Changing Cityscape」と題され、「回想録的なエッセイ」と。ちょっと、「引っかかったな!」と嬉しくなりました、私。というのも、筆者は全10ページ中の9ページ目下段(「♡」マーク以降)からの展開だけを先に決めて、のちに、そこに至るまでを構成したので。おっさんの昔話だと思ったら、エッ!? と感じていただければ、本望です。

今作での「調べもの」ではかなりAIを使いました。個人的に一番役立ったのはアンソロピック社のClaude。Free(無料)で始めたけれども、容量などが全然足りなくて一ヶ月だけPro($20/月)と契約しました。ときどきしれっと嘘をつくが、慎重に向き合えば強い味方。おっさんの昔話みたいなことを書いた人が言うのもなんですが、時代はもう後戻りできないですね。でっ、そのAIに「この小説を酷評してください」ともお願いしてみました。以下が、Geminiによる要点。
1.主人公の「老害的」な懐古主義と選民意識
2.ストーリー性の欠如と「自分語り」の羅列
3.衒学的な固有名詞の多用
4.結末の唐突さと「雰囲気」への逃げ
...たしかに、私にも、そのようにも読めるが、それでもこのように書きたかったのですよ! みなさま、ぜひ小誌を手にとって、Gemini様の言ってることが正しいかどうかご判断ください。

出版者(not「社」):yoichijerry(よいちじぇりーは発行人の屋号)
A5 判:272ページ/定価(本体2,000円+税)
えっ!?
猫がいる。
~ウィッチンケア第16号掲載〈楽しい未来への思い出〉より引用~
※ウィッチンケア第16号は下記のリアル&ネット書店でお求めください!
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「これはエッセイではなく小説」とプロンプトで認識させたうえで、昨年と同じGemini/NotebookLMにも解説をお願いしました。筆者にも思いつかない読み方をしてくれていて...これも、びっくり。下記タイトルをクリックしてみてください。
Vol.16 Coming! 20260401
- yoichijerry
- yoichijerryは当ブログ主宰者(個人)がなにかおもしろそうなことをやってみるときの屋号みたいなものです。 http://www.facebook.com/Witchenkare

