前号(第15号)には〈ひとりっ子という生き物の宿命〉という、家族関係にまつわるエッセイをご寄稿くださったトミヤマユキコさん。あれから約1年経ちまして、ウィッチンケア第16号への寄稿作は前回の話の続き...なのですが、なんと、想定外の展開が! 〝父親の病気をきっかけに、六年におよんだ山形での教員生活に終止符を打ち、東京に戻ってきた〟〝なんかあったらすぐ実家に駆けつけられる環境を整えた自分、なかなかやるじゃん。いい娘じゃん。とはいえ、己の人生も大切だ。無理せずマイペースにやっていこう。そんなことを思っていた矢先に、自分がぶっ倒れて救急搬送されてしまった。なんてこった〟...いやほんとうに、なんということでしょう。私(←発行人)は昨年9月、あるイベントで筆者とお目にかかり直接話を伺いまして、その時は多少回復なさっていたようですが、でも症状が完全に消えたわけではない、と。

作中では病名を「PPPD(Persistent Postural-Perceptual Dizziness/持続性知覚性姿勢誘発めまい)という名の慢性めまい症」と明記。。この病気の症状、以前から確認できてはいたものの、医学界では2017年に初めて国際診断基準が提唱された、比較的新しい病名とのことです。対処法のデータや知識も医者によって個人差があり、〝ドクターショッピングのようなことはできればしたくない〟と考えていたトミヤマさんですが、結果的に何人もの医師のもとを訪ねたようで、その際の逸話も書かれています(ネタバレしませんが、ひどいこと言うお医者さんだ!)。

出版者(not「社」):yoichijerry(よいちじぇりーは発行人の屋号)
A5 判:272ページ/定価(本体2,000円+税)
最初は、霊視ができる占い師のところに行った。なんにも言ってないのに「首から上に気をつけろ」と言われて「先生すごい!」と感動したまではよかったが「クリスマスは誰と過ごすのか」「外国でのロマンスに期待せよ」と言われたのには笑ってしまった。結婚して10年経っているので、ロマンスは正直どうでもいい。あと、恋人のいない独身中年女性、という先生の見立てに関しては、占いぜんぜん関係ないと思う。
~ウィッチンケア第16号掲載〈めまい──ふつうの中に苦しみがある〉より引用~
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