2026/05/27

vol.16寄稿者&作品紹介41 久保憲司さん

ウィッチンケア第3号からの寄稿者・久保憲司さんはここ数号、AIにまつわる寄稿作が続いています。第14号には〈吾輩の名前はチャットGTPである〉、第15号には〈アーティフィシャル・インテリジェンス〉、そして今号(第16号)には、タイトルとメインテーマこそ〈レント・パーティー〉ですが、作品後半に登場するのは〝俺にはめんどくさいので、AIにそのキャラクターをつくってもらった〟という面々。ちなみにレント・パーティーとはなにか? 「1920年代のアメリカ・ニューヨークのハーレムなどで、貧しい黒人居住者たちが家賃(Rent)を支払うために開いたプライベート・パーティのことです」...って、←の説明はGeminiですから。

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京都のマンションを売り、八瀬の山奥に6SLDK古民家を買った主人公の「俺」は、松茸の情報を得るために地元の猟友会に入ります。松茸をとって軽トラの荷台に乗せて鞍馬の駅前で売れば、それだけで1年分の稼ぎが得られると考えて。でも松茸に関する情報は〝コロンビアのメデジンより神秘のベールに包まれていた〟そうで、でっ、松茸話は〝また別の話であり企業秘密でもあるから、ここではしないことにしよう〟と途中でフェイドアウト。なんとも一筋縄ではいかない「俺」なのでした。
物語の中盤、「俺」は〝ここで話したいのは、俺の古民家に現れるようになった、奇妙な人たちのこと〟と言い出します。なんでも〝東京の美大で現代美術を教える俺の息子の生徒さんたち〟らしく、彼らはビットコインで暮らしているので、古民家の家賃は払われていない、と。なので、「俺」はレント・パーティーをしろ、と。家賃がたまるまでは、何日でも続けてどんちゃん騒ぎをしろ、と。そして、作品後半にはAIでつくられたキャラクターが...その先の展開は、みなさまぜひ小誌を手にとってお確かめください!

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ウィッチンケア第16号(Witchenkare VOL.16) 発行日:2026年4月1日
出版者(not「社」):yoichijerry(よいちじぇりーは発行人の屋号)
A5 判:272ページ/定価(本体2,000円+税) 
ISBN:978-4-8-6538-180-1 C0095 ¥2000E
 たとえば父親が、もう自分では歩いてとりにはいけないと思い始めた時、初めて息子を連れて松茸の場所までテクテクと登り、「健太、ここが我が家の秘密の場所だ」と教えたとする。すると息子が突然「健太なんて、しょうもない名前つけやがって」と、今までの恨みつらみを返すように棍棒で父親をどついて殺す。
 そう。松茸は、人の死体を餌に、どんどん育っていくのだ。
 どれだけ耳をそば立てていようが、その秘密の場所に繋がるキーワードさえ、俺には分からない。八瀬の山奥に広がる松茸の闇は、ジョセフ・コンラッドの『闇の奥』のようだ。


~ウィッチンケア第16号掲載〈レント・パーティー〉より引用~


久保憲司さん小誌バックナンバー掲載作品:〈僕と川崎さん〉(第3号)/〈川崎さんとカムジャタン〉(第4号)/〈デモごっこ〉(第5号&《note版ウィッチンケア文庫》)/〈スキゾマニア〉(第6号)/〈80 Eighties〉(第7号)/〈いいね。〉(第8号)/〈耳鳴り〉(第9号)/〈平成は戦争がなかった〉(第10号)/〈電報〉(第11号)/〈マスク〉(第12号)/〈吾輩の名前はチャットGTPである〉(第14号)/〈アーティフィシャル・インテリジェンス〉(第15号)

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Vol.16 Coming! 20260401

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