3月クララさんからウィッチンケアにご寄稿いただくのは、今号(第15号)で3作目。第14号掲載の〈ゼロ〉、第15号掲載の〈ここから始まる〉。いずれも死者が登場する掌編小説でしたが、今回の〈はりこ〉は一転、生命誕生の物語です。めでたしめでたし...なんですが、でも、なんだかシニカルなハッピー話になってしまっているのは、なぜだ? そして今作も、ここで話の設定をネタバレすると、ちょっともったいないことになりそうですので、以下、淡々と差し障りないような紹介に努めます。


ウィッチンケア第16号(Witchenkare VOL.16) 発行日:2026年4月1日
出版者(not「社」):yoichijerry(よいちじぇりーは発行人の屋号)
A5 判:272ページ/定価(本体2,000円+税)
出版者(not「社」):yoichijerry(よいちじぇりーは発行人の屋号)
A5 判:272ページ/定価(本体2,000円+税)
ISBN:978-4-8-6538-180-1 C0095 ¥2000E
担当医が、僕とヨピちゃんの、触れるか触れないかくらい空いた肩と肩の隙間から窓の外を伺うように目を細めながら、うやうやしく尋ねた。
ヨピちゃんの尖った鼻がこちらを向く。ヨピちゃんのそれは、目よりも雄弁に僕に話しかける。
さあ、あなたの意思と愛を、はっきりと宣言して。
「マッシでお願いします」
ヨピちゃんの鼻先に促されるまま、僕は今朝練習した通りに答えた。
医師は「よくご決断されましたね」と、やっと僕に目の焦点を合わせて微笑みかけてきた。
ヨピちゃんの尖った鼻がこちらを向く。ヨピちゃんのそれは、目よりも雄弁に僕に話しかける。
さあ、あなたの意思と愛を、はっきりと宣言して。
「マッシでお願いします」
ヨピちゃんの鼻先に促されるまま、僕は今朝練習した通りに答えた。
医師は「よくご決断されましたね」と、やっと僕に目の焦点を合わせて微笑みかけてきた。
~ウィッチンケア第16号掲載〈はりこ〉より引用~
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