ウィッチンケアには今号(第16号)が初寄稿となる日本現代文学研究者/ライターの竹永知弘さんとは、昨春の文学フリマ東京40の会場でご縁ができました。文フリ...小誌は毎回、春だけ東京で出店していますが、この場所が新たな寄稿者との出会いのきっかけになること、少なくなかったりします。竹永さんとも、昨秋あらためて連絡を取り合って、では第16号に、と話がまとまり...そんな竹永さんは現在、『文學界』「新人小説月評」を担当なさっていまして、じつは小誌寄稿者には、なぜかこの役割を担った方が数名いらっしゃるのです。矢野利裕さん、荒木優太さん、宮崎智之さん、そして竹永さんで4人目なのでありました。


ウィッチンケア第16号(Witchenkare VOL.16) 発行日:2026年4月1日
出版者(not「社」):yoichijerry(よいちじぇりーは発行人の屋号)
A5 判:272ページ/定価(本体2,000円+税)
出版者(not「社」):yoichijerry(よいちじぇりーは発行人の屋号)
A5 判:272ページ/定価(本体2,000円+税)
ISBN:978-4-8-6538-180-1 C0095 ¥2000E
いちおう触れておけば、「シャーマン」の語をタイトルに関する本作の背後に色濃く存在するのは、ヒッピー的な、ニューエイジ的な、スピリチュアル的な価値意識である(主人公の名前からして「麻」の「葉」なのだから、何をか言わんや、という感じではあるけれども)。この意味で本作は、1990年代にかろうじて配達され得た1960年代的なオプティミズム=ラディカリズムの残り香だったのかもしれない(初期の麻倉葉の口癖は「なんとかなる」だ)。ゆえに当然というべきか、物語は次第にスペキュレイティブなほうに、精神世界的な内側にむかって折り畳まれていく。とりわけ「やったらやり返される」という因縁が前傾化してくる中盤以降、主人公たちはつねに逡巡し、躊躇い、いかに戦わないかを考えるようになり、挙句、葉はあっさりとシャーマンファイトを降り、シャーマンキングを巡る戦いから身を引いてしまうのである。
~ウィッチンケア第16号掲載〈幽霊と踊る男〉より引用~
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