2024/05/10

VOL.14寄稿者&作品紹介27 藤森陽子さん

 小誌創刊号からの寄稿者・藤森陽子さん。昨年、藤森さんには悲しいことがあって、結果的にそのことについての文章を今号に掲載した私(←発行人)は、罪深い人間なのかもしれません…忸怩たる思い。藤森さんは「BRUTUS」「Hanako」等マガジンハウスの雑誌をメインに活躍するフリーランスのライターです。約30年前には某社での私の担当編集者さんでして、その後、フジテレビ出版の「めちゃイケ大百科事典」「ビストロSMAP」シリーズなどを一緒につくったり...とにかく長いお付き合いなのです。○○さんだった陽子さんが「藤森」さんになって、陽子さんのパートナーである家具デザイナーの藤森泰司さんとも親しくさせてもらいました。本(とCD)の棚をつくってもらったり、音響系エレクトロニカのpele来日時には下北沢SHELTERにいったり、SNSでも「Duncan Sheikの『Far Away』でのBill Frisellのギターいいよね」みたいな話ができたり。その藤森泰司さんは、昨年12月8日に永眠(享年56)。彼の遺志を継いで陽子さんは今年1月にTAIJI FUJIMORI ATELIER inc.(株式会社 藤森泰司アトリエ)の代表取締役に就任...来週には「藤森泰司を偲ぶ会」がとりおこなわれます。


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藤森陽子さんの今号寄稿作は泰司さんとの日々を振り返ったもの。とくに、2021年早春からの泰司さんの闘病生活、その間の陽子さんの心情が、率直に語られています。コロナ禍と重なり、マスク着用の日常。“自分にとっては有り難かった。街を歩きながらふいに溢れてくる水分は、マスクで顔半分を覆って受け止めた” ...私にも似たような経験(コロナ禍ではないが)があるので、痛切に伝わってくる光景でした。


この一篇を書いたことが、藤森陽子さんにとってなにがしかの意味のあることであれば、編集者として心安まります。そしてあらめまして、藤森泰司さんのご冥福を心より祈念いたします。


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 夫婦2人、学生の頃に知り合ってから早30年以上、お互い幸いにも命に関わる大病をしたことがなかったから、家族が病気になることがこんなにも恐ろしいことだと知らなかった。

~ウィッチンケア第14号掲載〈富士の彼方に〉より引用~

 藤森陽子さん小誌バックナンバー掲載作品:〈茶道楽の日々〉(第Ⅰ号)/〈接客芸が見たいんです。〉(第2号)/〈4つあったら。〉(第3号)/〈観察者は何を思う〉(第4号)/〈欲望という名のあれやこれや〉(第5号)/〈バクが夢みた。〉(第6号)/〈小僧さんに会いに〉(第7号)/〈フランネルの滴り〉(第9号)/〈らせんの彼方へ〉(第10号)/〈上書きセンチメンタル〉(第11号)/〈おはぎとあんことジェンダーフリー〉/〈梅は聞いたか〉(第13号)


 

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Vol.14 Coming! 20240401

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