昨年はNHK大河ドラマ「どうする家康」の完全ノベライズ(全2巻)で多忙を極めた木俣冬さん。任務遂行後も、今年の大河「光る君へ」に関するレビューをネットのニュースサイトで数多く発信しています。またシネマズプラスでの毎日・朝ドラレビューも連載中で、こちらは10年のターンに突入、とのこと。...木俣さんの凄いところは、これだけテレビを観て速報的なレビューを執筆しているのに、内容がいわゆる「コタツ記事」的なものではないこと。SNSを拝見すると、頻繁にテレビ/映画関係者を取材し、さらに時間が許せば気になる舞台etc.へも足を運んでいて、その蓄積があるから、レビューが分厚くて説得力もある。最近でも、たとえばYahoo!ニュース《哀れ花山天皇。が、それよりまひろと道長の展開が速くないか。「光る君へ」第10回》という記事に“余談だが、「光る君へ」はシェイクスピアのようなところが散見される。/散楽の人たちは「ハムレット」の旅芸人のようだし、鳥辺野の場面も「ハムレット」の墓掘りの場を少し思い出す。/いま、ちょうど、段田安則と玉置玲央が舞台「リア王」に出演しているが、王様と3人の娘は、兼家と3人の息子と重なるし、自らの体に傷をつけ他人を欺く人物は道兼を彷彿とさせる。”という指摘がありまして、こういうところ! さて、そんな木俣さんが小誌今号にご寄稿くださったのは、ご自身のXのプロフィールにさり気なく書かれている「井伊家臣木俣家末流」...についてです。
恵比寿顔の社長のように、いつかちゃんと調べたいが、取り急ぎウィキペディアで木俣家を見ると、大河ドラマでしょっちゅう見る、家を誰が継ぐかという局面そのものだった。 明治維新によって木俣家は激しく揺らいでいた。仕えていた井伊家のお家騒動である。桜田門外の変で有名な井伊直弼が、あるとき突然、井伊家当主になったことで、木俣家九代当主は失脚した。直弼との関係が良くなかったからだ。そこで、弟が十代当主に。ところが、直弼が暗殺され、十代は反直弼派に外されて、十一代になったのが先述の幹。あくまでウィキペディア情報だけれど、この渦中にいたら、皆、さぞや落ち着かなかったことであろう。
~ウィッチンケア第14号掲載〈アナタノコエ〉より引用~
木俣冬さん小誌バックナンバー掲載作品:〈まぼろしの、〉(第13号)
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