辻本さんの今号寄稿作の冒頭、昨年末に入院したさいのエピソードが語られています。SNSを拝見していると食事のバランスに気を遣いジムにも通う、と私なんかよりよっぽど節制した生活を送っているように感じていたので驚きましたが、今はすっかり回復されたようでなによりです。
隣り合わせたベッドの老人の咆哮&独り言&鼻歌で耳栓使用...心中お察しします。私は学生時代に比較的長い入院生活を送りましたが、通路向かいの老人の破壊的な鼾に耐えられず、一度だけ夜中に10円玉を投げて起こしちゃったことあり(詫)。しかしあの頃の入院生活は緩かった。私、ベッド下に灰皿置いててベッドごと移動のさいに年長の看護婦(←師にしませんよ、時代的に)さん怒られた。消灯過ぎると部屋の主的な人がサントリーオールド出して紙コップで寝酒まわしてくれたり。刑事ドラマでも、撃たれたボスを見舞ったらベッドで麻雀やるほど回復してた、みたいなハッピーエンドを見た記憶あるし...世の中変わってる。
そして、音楽用耳栓! 辻本さんの寄稿作を読むまで、私はそんなものが存在するとは思ってもみませんでした。普段やわな音楽しか聞いてないから...いや、それでも聴力低下(というかひどい鼻づまりのようにぼーっと音が聞こえる)ライブは何度か体験してるんですが、翌日までその状態が続いたことはなかった。でっ、作中で紹介されているMARDUKとTAAKEのCD、買いました。なるほどこれを小さな箱で長尺ライブ体験したら厳しそうだ〜。
ご自身でも<耳栓を付けてわざわざ音を小さく・マイルドにすることは大いなる矛盾であり、軟弱な姿勢>と以前は思っていた辻本さんが、人生初入院を機になぜ耳栓を否定しなくなったのか? ぜひぜひ、その独自の「耳栓生活の考察」を本篇でお確かめください!
しかし、翌朝起きて驚いた。耳が聞こえづらい状態が続いているのだ。ライブ直後に耳が遠くなることは、これまでも度々あったが、翌日まで引きずるのは初めてである。
私は普段、インタビュー仕事などをしてお金をもらっているライターなので、耳が聞こえないのはひじょうにマズイ。翌日には取材の予定も入っている。耳は一度悪くすると元の状態に戻すことは難しく、悪くすれば、一生その症状と付き合っていかねばならないなどとも聞く。このまま耳が元に戻らなかったら……不安がどんどん膨らんでいく。
幸いなことに、その翌日には耳は通常の状態に戻り、ことなきを得た。しかし、こうしたことを繰り返していると、いつか本当に耳が聞こえなくなる日がくるのではないか……。
ウィッチンケア第7号「健康と耳栓と音楽」(P158〜P161)より引用
http://yoichijerry.tumblr.com/post/143628554368/witchenkare-vol7
辻本力さん小誌バックナンバー掲載作
「酒のツマミとしての音楽考」(第4号)/「退廃的な、おそらく退廃的な」(第5号)/「雑聴生活」(第6号)
http://amzn.to/1BeVT7Y
Vol.14 Coming! 20240401
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