2016年、私の知るかぎり、まだネット上で三浦恵美子さんの今号寄稿作についての詳細(作品タイトル以外)は告知されていないと思いますので(私が参加していないLINEやInstagramではもしかするとあったのかも?)、少しばかり緊張するのですが、ええと、三浦さんの小誌今号掲載作は、詩です。
最近のネット...私は諸般の事情で1日数回はYAHOO! JAPANの<リアルタイム検索で話題のキーワード>というのを眺めますが、まあ社会勉強になることも少なくないが、しかし「ここは既存メディアの出先案内機関か?」って思うこと、どんどん多くなっています。<話題なう(00:00時点)>で順位付けされている<キーワード>って上手にコントロールされてるよな。火事と喧嘩は江戸の華の頃の市井の噂話が可視化されるようになっただけというような気がしなくもないですが...世の中うるせー。三浦恵美子さんの小誌今号掲載作は、詩です(小誌的には「詩」こそリアルタイムキーワード)。
なぜいま三浦さんが詩を書こうと思ったのか? 原稿やりとりの過程で少し知り得たこともあるのですが、そのような背景的なことよりも、まず掲載作を虚心で読んでいただきたい、と発行人は願っていますが、あっ、でも少しだけ。三浦さんが詩を書いたのは<十代が終わる頃>以来とのこと。そして今作は諸般の偶然が重なって<意図せず「詩」がこぼれ落ちた>とも。じつは私は現在17日締め切りのとても長い文章の仕事と併行して寄稿者紹介を続けていますが、その<とても長い文章>作業をいくら進めても、その先に「詩」はないなぁ。詩がこぼれ落ちるような瞬間、羨ましい。
かつてケイト・ブッシュは肉を食卓に出されてそれが「動物の死体」に見えた、とどこかで読んだ記憶があるのですが、私はときどき野菜を見ると、肉や魚や卵より怖いものに思えることがあります(とくに糵、好きだけど)。「草木の身体感覚について」と題された三浦さんひさびさの詩が、多くの方の魂と共振しますように!
花は〈顔〉に似ている。目も鼻も耳も口もないその〈顔〉は、どんな動物の顔とも次元の異なる派手さ美しさ時には清楚さをもちそれを誇らしげに外気に晒す。蜂や蝶を呼び寄せる。目も鼻も耳も口もなくその背後には脳もなく、神経回路も備えず、見ることも嗅ぐことも聴くことも食べることも考えることもしないのだけれど、〈顔〉に似た〈花〉は生殖する。
ウィッチンケア第7号「草木の身体感覚について」(P094〜P096)より引用
http://yoichijerry.tumblr.com/post/143628554368/witchenkare-vol7
三浦恵美子さん小誌バックナンバー掲載作
「〈TVガーデン的シネマカフェ〉試案」(第5号)/「子供部屋の異生物たち」(第6号)
http://amzn.to/1BeVT7Y
Vol.14 Coming! 20240401
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