2018/05/22

vol.9寄稿者&作品紹介23 谷亜ヒロコさん

谷亜ヒロコさんの小誌今号への寄稿作は、前作に引き続き、50代女性である<私>が主人公。限りなく「同一人物?」的な印象を持ってしまうのは、たとえば自分の生活まわりに「頭の薄くなった夫の髪の毛」を発見するとやたら気にする点とか...そんな<私>が<モヤモヤが煮詰まってとても整理が出来ない気持ちにな>ったときに飲むのは、スターバックスのフラペチーノ、だそう。<タリーズのカフェオレスワークルでもいい>みたいですが、氷の粒が小さすぎて不満が残るんですって! ファミマの似たもんは<飲んだ後お腹タッポンタッポン系>で甘過ぎてダルくなっちゃうんですって!! 私はごく稀にグリコのストロー付きの「カフェオーレ」を飲みたくなりますが、あっ、あれは氷の粒が入ってないから<私>のモヤモヤには効かないか...。

ある日、夫が突然帰ってこなくなってしまうんですが、<自分が帰って来たくないと思ったのだから、私が探したら嫌がるに決まっている>と考え、<私>は一人で独身時代のように過ごしています。そして、52歳の誕生日。20代のときに職場で一緒だった<ミノリ>さんからLINEがくるんですが、その内容が一人でいた<私>の逆鱗に触れたようで...いやまさに「神獣である龍の81枚の鱗のうちの顎の下に1枚だけ逆さに生えてるとされる、それ」を刺激されたように怒りまくるのですが、その壮絶さたるや。

私が一番震えたのは<そうだ、あいつが変な顔してる写真をフェイスブックにタグ付けしてやろうか。いやいや年齢以上の老け方をしている人と友達だと思われたくない>という一節でした。とくに、後段の<友達だと思われたくない>というの。はい、私もそれなりの年齢でフェイスブックやってますから、ときどき懐かしい「友達」たちの飲み会の写真など見かけますが、いや当人たちは盛り上がってイエーイ&パチリなんでしょうが、まー皆さんハゲシワデブシラガ...みたいな感慨を抱くことありますが、しかし<(そこに参加して他の「友達」に)友達だと思われたくない>という心理もあるのか、とびっくり。

<私>のちょっと壊れた感じの奇行は、翌日も続きます。ツイッターでは、いわゆる「盛る」っていうのかな、みたいなつぶやきも(テレビに出てるのを見ただけなのに<友達に本田翼に似てるって言われちゃった>www)。...そして、1週間後にある大事件が! 《衝撃の結末》は、ぜひ本誌を手にしてお楽しみください(マジ、恐いです)!



そうだ、あいつが28の時、好きだった男のことをみんなにばらしてやろう。当時からカッコばかり付けて、噓つきで、派手な服を着て、名前が覚えられない変な車に乗っていたその男は5年前に詐欺で逮捕されたのだ。昔の彼が20年後に犯罪者になるって、ものすごい格好悪い。ネットに書いちゃうとすぐに私だとわかるので、その事をバラす飲み会を開くのはどうだろう。いやいやミノリなんかに会ってやる時間はない。
 うん、近所のこぢんまりとしたレストランだけどね。スパークリング飲んで、イタリアンね
 とだけ書いた。
 プン! と
 へぇ〜〜、いいね。うらやましい
 羨ましがられたことに心底安心してスゥーっと寝ることが出来た。

ウィッチンケア第9号「冬でもフラペチーノ」(P146〜P151)より引用
goo.gl/QfxPxf

谷亜ヒロコさん小誌バックナンバー掲載作品
今どきのオトコノコ」(第5号&《note版ウィッチンケア文庫》)/「よくテレビに出ていた私がAV女優になった理由」(第6号)/「夢は、OL〜カリスマドットコムに憧れて〜」(第7号)/「捨てられない女」(第8号)

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Vol.9 Coming! 20180401

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