2010/04/30

GWです、またもや滞り!?

お〜、皆様、GWには文字を紙で読む悦楽を!
Witchenkareは、かなり最適だと思います...どうぞよろしく!

2010/04/23

東京のブックファースト新宿店でも販売開始!

一昨日は今年初の夏日だったのに、昨日は一転して冷たい雨。そんななか、私は少しまとまった量のWitchenkareをカバンに詰めて、新宿駅西口徒歩3分の新規取り扱い店舗さんへの納品でした。悪天候のため、滑車の付いた旅行カバンは無理と判断。大きめのトートバッグをえいやっ、と担いで傘を差し、床がビショビショの混んだ電車内では両腕で抱えて....いまは両肩にじんと沁みるフェルビナク3.0パーセント配合のフェイタスローションが心地好い。

ここ10日ばかりは、ウィッチンケアを販売してくださっている店舗の紹介が続きました。1ヶ月ちょっと前の私は、じつは自分がチャリンコで廻れる範囲内にある月極めのレンタルBOXを調べ、実際にお店の場所なども確認していたのです。大中小のBOXの、微妙に異なる容量、使用料を計算したりして...。

いや、過去の自分の書き込みにレスするみたいなことって、耽溺めいていてなんともグダグダなんですが、

発行前には想像もできなかったほど多くの方の目に触れる場所にWitchenkareを置いていただけたこと、ほんとうに感謝致します。また、そのような場所にWTKを連れていく仲介をしてくださった方々にも、頭深くお礼を申し上げます。...そして、ここからが「Witchenkare Vol.1」というリトルプレスのほんとうの正念場だと思っています。

ということでありまして、本日より東京・新宿区のブックファースト新宿店さんでも「Witchenkare Vol.1」が販売開始。同店は副都心側の新宿駅西口を出て地下通路でいくことができるモード学園コクーンタワーの地下1〜2階です。

1,000坪、常時90万冊の品揃えという書店街のような店舗ですが、WTKは地下1階のAゾーン(新刊・話題書/雑誌/地図・旅行ガイド)のレジカウンターすぐそば、文芸誌コーナーと隣接する「リトルマガジンコーナー」で発見できるはずです。どうぞよろしくお願い致します。

<東京都>

【新宿区】
ブックファースト新宿店(地下1階Aゾーンの「リトルマガジンコーナー」)
〒160-0023 新宿区西新宿1-7-3 モード学園コクーンタワー 地下1階・地下2階
Tel 03-5339-7611

2010/04/22

ブックファースト梅田店でも入手できます!

そして今週より、大阪・梅田のブックファースト梅田店さんも「Witchenkare Vol.1」の販売を開始してくださいました。売り場は1階の文芸カルチャーコーナー。ご協力いただいた方々に感謝致します。

<大阪府>

【大阪市】
ブックファースト梅田店
〒530-0001 大阪市北区梅田1-12-39 新阪急ビル1階〜3階(1階の「文芸カルチャーコーナー」)
Tel 06-4796-7188

2010/04/21

ブックファースト京都店でも入手できます!

Witchenkare Vol.1の取り扱い店舗が、関西方面でも少し増えました。今週からブックファースト京都店さんでも販売開始です。同店は京都四条河原町交差点北東角の「コトクロス阪急河原町」ビル4〜5階。4階の「文芸誌コーナー」に置いていただきました。今後とも、どうぞよろしくお願い致します。

<京都府>

【京都市】
ブックファースト京都店(4階の「文芸誌コーナー」)
〒600-8001 京都府京都市下京区真町67-1 コトクロス阪急河原町
Tel 075-229-8500

2010/04/20

リブロ池袋本店と渋谷店でも販売開始!

畏れ多くも綾部貴子様と辰巳五郎様、そしてPola Negri様に場繋ぎをお願いしてしまいましたが...。

本日より東京・豊島区のリブロ池袋本店さんと渋谷パルコpart1にあるリブロ渋谷店さんでも、「Witchenkare Vol.1」の販売開始です。

池袋本店は西武百貨店B1の「おかず市場」から続く別館(B1F-A)の文芸書コーナーに、渋谷店はパルコの地下1階、レジカウンター右手前方の雑誌コーナーに平積みで置いてくださっています(2010年4月20日時点で)。ご助力いただいた方々に感謝致します。

そして少しずつではありますが、「ウィッチンケア、読んだよ!」という声が届き始めています。私のもとには、主に「私が書いたもの」に対するさまざまな感想なのですが、同様のことが、他の寄稿者にも起こっているはず、と思いつつ。

<東京都>

【豊島区】
リブロ池袋本店(書籍館別館 B1F-Aの「文芸書コーナー」)
〒171-0022 豊島区南池袋1-28-1
Tel 03-5949-2910

【渋谷区】
リブロ渋谷店(雑誌コーナー)
〒150-0042 渋谷区宇田川町15-1 渋谷パルコpart1 B1F
Tel 03-3477-8736

2010/04/19

綾部探偵事務所

すいません、諸般の事情でWitchenkareに関する書き込みが滞っておりますので、以下の素敵な音楽でも聴きながら、しばしご歓談ください〜。

2010/04/15

花束


今日は敬愛するOさんからWitchenkare創刊を祝って花が届き、びっくりです! ほんとうにありがとうございます。そして多忙なのに2時間近くもいろいろ相談に乗ってくださったIさんにも感謝! ...イニシャルででも、記録しておきたいできごとでした。

2010/04/14

岩波ブックセンターでも入手できます!

そして本日の夕方より、東京・神田(地下鉄「神保町」駅スグ)の岩波ブックセンターさんでも「Witchenkare Vol.1」の取り扱いを開始してくださいました。売り場は靖国通りに面したドアを入って左側のあたり。ご助力いただいた方々に感謝致します。

<東京都>

【千代田区】
岩波ブックセンター
〒101-0051 千代田区神田神保町2-3
Tel 03-3263-6601


...と、ここまでインフォメーションを記してログアウトすれば慎ましいのかと存じますが、しかし発行責任者である私としては、もう少しもやもやした気持ちを、率直に綴っておきたくなりました。

上記のような書き込みを、このブログにアクセスしてくださった方以外にも広く知っていただくには、私は今後、どのような動きをすればいいのか。考えれば考えるほど、やらなければいけないことはたくさんあるな、と。

明日も通常業務、そして大事なWTKに関する打ち合わせ、さらに先ほど実家の母親から「近所からもらった筍を煮たので取りにおいで」との電話...筍のために実家往復数十キロ...いや筍は私、好物ですが。

スミマセン、少しとり乱しました。どうか皆様、Witchenkareという創刊したばかりのリトルプレスのこと、そしてこのブログのことを、お知り合いの方々にもお伝えしていただければ、嬉しい限りでございます。

2010/04/13

三省堂書店神保町本店でも!

明日(2010年4月14日)以降、東京・神田の三省堂書店神保町本店さんでも「Witchenkare Vol.1」をお取り扱いいただけることになりました。売り場は同店4階の「地方出版・小出版物コーナー」。ご理解を示してくださった方々に感謝致します。

<東京都>

【千代田区】
三省堂書店神保町本店(4階の「地方出版・小出版物コーナー」)
〒101-0051 千代田区神田神保町1-1
Tel 03-3233-3312

2010/04/12

今後への雑感

Witchenkareの正式創刊日(2010年4月1日)から続けてきた、共同制作者の紹介は一段落。そして、同時進行で私が続けてきた販売に関するいくつかの交渉も、あとは正式な返事をいただければ、という段階に辿り着いています。今週中(今月中?)にもう何店舗か、新規のお取り扱い店をお知らせできると思います。

気がつくとクローゼットにどかんと場所を占めていたWitchenkareも、あと数十部。書籍の流通状況というのは、自分が各店舗で目視したものが一部あるものの、ひじょうに想像しづらいです。...いや、しづらいというより、そのことに思いを至らすと、健康に良くないというか、なるほどこれが物販というものなのか、というか。

自分が過去に関わってきたのはソフト(虚業とは思わないが、実体!? のないもの)だったんだな、と感じています。そして願うことは、みんな(世の中に出ていったWTK1冊1冊のこと)、できれば幸せな人の手に取られてくれ、もう俺んとこのクローゼットに戻ってなんかくるんじゃないぞ、と。

思い返せば制作過程の途中にこのブログを立ち上げ、モノとして完成した時点で公開し、多くの方の力添えで流通のかたちをほぼ整えることができた、この時点を目指して、ずっと試行錯誤してきたんだよなぁ、と...なんだかすごくまとまりの悪い文章を書いていますが、そんなことを思っていると、今日、記しておきたい。

今現在、いろいろな場所で“世の中”と向き合っているWitchenkare Vol.1が媒介となって、この先なにかが始まっていくのだろうと思っています。それが良いことなのか悪いことなのかわからない。いやすでに「なにも始まらない」ってことだって、始まっているかもしれないのですが...。

というわけで、私はこの先このブログに、なにを書けばいいのだろうか。愚直に「買ってください、読んでください!」を連呼? それはないよなぁ。

2010/04/11

桜吹雪って


ほんとに風に舞い上げられるんですね、本日某所でしかと目撃。感情はいびつに揺れます。

明日は寒の戻りみたいですが、皆様お風邪などひかぬように。

2010/04/09

(株)啓文社社長・入江啓文さん

Witchenkareの印刷/製本は、可能なら「誰がつくってくれるのかがわかる」印刷会社にお願いしたいと思っていました。近年はネット経由でデータを入稿すると指定日までに本を送ってくれる、といったサービスもあるようですが、私は古いタイプの人間なので。

昨年末、都内の印刷会社をあれこれ検索していると、あ、私がかつて住んでいた「世田谷ボロ市」の町の近くに、自費出版や少部数印刷でも引き受けてくれる会社が! HPの問い合わせ欄に「漠然とした問い合わせ」をメールすると、その日のうちに返信が!!

年が明けて、いよいよWTKを本気でつくることになり、私は天気のいい日の午後、昼食と「気になっていた印刷会社」の外観を見るためにチャリンコで松陰神社まで。そして辰屋でガツンと腹を満たしていたせいか、パワーが出てきて「すいません、こちらの会社って...」と“飛び込み”。突然の訪問に対応してくれたのは(株)啓文社社長・入江啓文さんでした。

ページ数、部数、そして予算程度しか伝えられなかったのですが、入江社長からは「なんとかしましょう」との返事。私たちがやろうとしていることに理解を示してくれたこと、そして「この人がつくってくれるんだ」という気持ちになれたことが嬉しかったです。

3月上旬、レイアウトがほぼ完成し、アートディレクターの有北眞也さん、通常業務では本の装幀も手掛けている浅生ハルミンさんとともに、ふたたび啓文社へ。入江社長との約1時間の打ち合わせで、使用する紙や入稿方法について確認しました。そこで贅沢を言えばきりがないので、あくまでも、当初の予算内での工夫。じつは最初に入江社長に会ったときよりページ数、写真点数が増えていたのですが、それでも「なんとかしましょう」という入江社長の返事は変わらなかったのです。

それから製本されたWitchenkareが届くまでは、いま思えばあっという間だったな。私のところには発送日に、啓文社さんが直接届けてくれました。

ありがとうございます! 2

そして私の通常業務での戦友・船見真鈴さんがWitchenkareについて、ご自身のブログ内で紹介してくださいました。ちょっと真鈴さん、あんなキラキラ系の場所で、こんな身の丈系のWTKのこと書いてくれて大丈夫!?....いえいえ、大感謝です。

船見さんの新著「『聴く力』磨けば人生うまくいく!」は先月末、ともに“戦って”きた版元から発売されたばかり。私も聴く力を磨いて、人生をうまくいかせたいです!

2010/04/08

ありがとうございます!

Witchenkare取り扱い店の「NOT PILLAR BOOKS」さんのONLINE SHOP が、本日より誌面内容を紹介してくださっています。しかもオリジナルの写真とともに(もちろんネット購入可能)! どうもありがとうございます。

そして「貸本喫茶ちょうちょぼっこ」さん、「にわとり文庫」さんも、Twitterでの紹介ありがとうございました!

そしてそして、やはりTwitterで何度もWitchenkareについて紹介してくださっている「team_wamezo」の皆様にも、高田馬場のWaの付く予備校で暗い青春、目白の大学は受験失敗、池袋の大学で微妙な青春をかつて味わったものとして、最敬礼で感謝致します。

今後とも、どうぞよろしくお願い致します。

アートディレクター・有北眞也さん


Witchenkare制作の際に、一番頭を悩ませたのは「どんなかたちの本にするか」でした。たとえばWebマガジンであれば、テキストとビジュアルを私1人であっても(クオリティは、さておいて...)、なんとか人に読んでもらえるようにレイアウトすることが、可能かもしれない。でも「モノとしてのリトルプレス」を完成させるには、専門家に依頼するか、自分でできる範囲内のものでよしとして、ある部分は“諦める”か...。

最初、この行程は印刷/製本と同じように「仕事」としてどなたかにお願いしようと思っていました。あるいは、家にあるプリンタとホッチキスで Do It Yourself! の精神を貫くか、とも...(でも生まれつき○○な私は、書店に並んでいるような本のかたちにはしたかった、最初から)。

有北眞也さんの会社(株式会社パザパインク)を訪ねた時点では、まだ自分の気持ちが決まっていませんでした。毎度のごとく、ぐちゃぐちゃの頭のまま会いにいって「眞さんオレ、じつは今度さぁ...」と夢語り。おカネの話は最後に、と。

ひととおり私の話を聞いた有北さんは「わかったよ。じゃ俺がレイアウトするよ」。次に私が言うべき言葉は「じゃ、いくらくらいで?」なのですが、しかし、それは言い出さないでいい、といった雰囲気の笑顔。ちょっと有北さん、オレも編集の端くれだから、入稿前とか、ふだんお付き合いのあるデザイン会社にどれだけめんどくさいお願いしてるか、わかってますぜ。そしてそれは「仕事」として成立しているから、お願いできることで...。

自分にとっても、新しいアプリケーション(インデザイン CS4)の練習になるから、と有北さん。その言葉に、その場で乗っちゃうことに方向転換し、しれっと口を噤む私。

印刷行程に移行する前の3週間は、私、ほんとうに痩せました。もともと私もせっかちなのですが、有北さんは私よりもさらに「やることはまず先にガーッと片付けて、ぱっと楽しくプライベートに切り替え」派。寄稿者のなかにはもっとゆったりもやもやした時間の流れのなかで作品を生み出している方もおり(というより、そもそも私がお願いしていることが通常業務外のこと)、私は双方の真ん中で「待つこと」と「待ってくださいと頼むこと」しかできず...。

六本木「トゥーリア」の照明が落下する前からの知り合いである有北さんとは、今回初めて一緒に本格的なものづくりをしました。じつは明日はWTK完成の打ち上げなのですが、きっとそこでは私、有北さんからたっぷり怒られるのだと思います。どんなに怒られても、心の限り多大な苦労をおかけしたことをねぎらいたいと存じます。ほんとうにお疲れさまでした!

あっ、そんなアートディレクターの有北眞也さんと私の、過去のエピソードを最後にひとつ。数年前に父親が他界し、「お別れの会」を開いたときのこと。有北さんも参列してくれました。サバービアな私の小さな実家の駐車場に置かれた、有北さんの当時の愛車ポルシェ。そのなんともいえない風景を、写真に撮っておくべきだった。

2010/04/07

写真提供者・徳吉久さん

Witchenkare Vol.1に掲載されているほとんどの写真を提供してくれた徳吉久さんと私は、いまから20年近く前、編集者のSさんを介して知り合いました。最初に会ったのはその方の家での小さなパーティで、その日の徳吉さんは普通のソース焼きそばに大量のチリソースを投入して焼き上げてくれて...私は「ああ、こういうのがパリ風の焼きそばなのか」と...。徳吉さんは、パートナーの下地文恵さんとともにパリから一時帰国していたのです(しかし私の人に対する記憶は食べものばかり)。

2度目に会ったのはパリの地下鉄の駅。一度パリってとこにいってやろうじゃないか、と思い立って旅をしていた私に、自分だけでは絶対に気づかなかった街の魅力をたくさん教えてくれました。その頃の徳吉さんは、下地さんと慎ましく暮らしながら自分の好きな写真を撮り続けていて、じつは私は煮詰まり気味でのリセット旅だったのですが、ああこの人たちは自分のやりたいことをやりながらたんたんと暮らしていてなんて美しいのか、と衝撃を受けたものです。言い訳ばかり上手になる自分ってどうなの、とも。



数年後に徳吉さんと下地さんは帰国し、やがて表参道に小さな事務所を構え、その後については私の拙い文章よりもジュウ・ドゥ・ポゥムのHPを見ていただいた方が...。

ここ何年かは賀状だけのお付き合いでしたが、昨年の冬に私が突然長いメールを送りました。その数日後には押しかけるようにランチに誘い「オレはなんかやりたくなったので、それは、徳吉さんと一緒がいいと思った」と意味不明の説明をする私。それに対し徳吉さんは「多田さんがなにかをつくりたいと思ったときに、私のことを思い出してくれてありがとうございます」。

そのランチの際、雑談で「作品づくり」「仕事」「自己実現」について少し話しましたが、尻切れトンボ。この3つが一致していればいるほど本人はハッピーなのか、みたいなことだったのですが...じつは私も正解はわからない。明後日にはまた仕事でパリにいってしまう徳吉さんと、そのうちにゆっくり、続きを話してみたいです。

2010/04/06

寄稿者紹介6(多田洋一)

順番でいくと今日は自己紹介になるので、こんな機会には、自己申告でもしないかぎりは、このまま「ネット時代前夜の活字産業」の超深海魚として棲息していくことになりそうな私自身の遠い過去の仕事について、少しだけ...。

「エコエコアザラクII」(脚本:佐藤嗣麻子 ノベライズ:多田洋一 扶桑社文庫、1996年4月、ISBN 4594019684)

吉野公佳主演の映画「エコエコアザラク Ⅱ EKO EKO AZARAK Ⅱ Birth of the Wizard」(1996年公開)のノベライズ本。どういうわけか!? とても自由に書かせてもらい、ほぼそのままの内容で出版されました。もう10数年読み返していないが、たしか前半部分は私の完全創作状態。映画には全然出てこないLed Zeppelinの話などを、当時嬉々として書いた記憶が。

「Tokyo 23区の女」(フジテレビ出版 、1996年9月、 ISBN-10: 4594020690)

フジテレビ深夜に放映された実験的オムニバスドラマ「Tokyo 23区の女 」の番組本。全26話中11話をノベライズで収録。その全部を私が書き、うち1話は脚本家からNGが出て全面サシカエになるが、残りの10話はかなりの自由度で書いたものが、そのまま出版。この仕事をしながら、私は1人称と3人称の使い方について、いろいろ実験していた記憶が。奨学金留学生みたいな気分でした。

「品川区の女」はドラマも面白くて、自分でもうまく書けたと当時思った。あと、「千代田区の女」ではニッポン放送の番組「オールナイト・ミュージック」のパーソナリティ・神崎薫(水野美紀)がイービーティージーの「Before Today」、小沢健二の「僕らが旅に出る理由」、シャンティ・サベージの「I Will Survive」、ザ・ブルー・ナイルの「Soon」なんて曲を次々とかけるのですが、どう考えても、現実ではあり得ない選曲...っていうか、これらは明らかに当時の私の、この仕事のBGMを並べて遊んでる。

このへんは赤字チェックでもスルーだろう、と読んで、ノベライズ仕事では少し戯れる(ちまちまと自己投影させる)のです。そしてこの仕事は、若い頃いろいろ助けてくれたオフィス旬の外山知子さん(故人)との共同作業。

雑誌、広告、PR誌などでの仕事はあまりにも雑多(しかも栄枯盛衰)で、ネットで探し出したりするだけもたいへんなのですが、でも検索してひとつ発見。この仕事(月刊文藝春秋に連載)で紀行ライターを5年ぐらい続け、多くの作家と会い、日本全国を旅したことは貴重な体験でありました。

web@yoichi(多田洋一のHP)

2010/04/05

寄稿者紹介5(友田聡さん)


今回の寄稿者のなかで、友田聡さんは私のもっとも古い友人。大学でのサークル仲間で、その頃は家も近かったのでたがいの実家に泊まって音楽について話し込んだり、と無邪気な思い出を共有しています。

友田さんはもう忘れているでしょうが、私は当時のことでふたつ、強烈に覚えていることがあります。その1は、友田さんに「★We 're An American Band★GRAND FUNK」のステッカー(青い方)をもらったこと。なんで友田がオレにグラファンのステッカーくれたんだか、もうわからない...たぶんあんまり好きじゃなかったから? そのステッカーを私は若気の至りで愛用のテレキャスターのボディの裏に貼っちゃって...じつはそのテレキャスはいまもときどき弾くのですが、ずっと貼りっぱなしでえらく色褪せてます。かといっていま剥がすとそこだけ色が違ってそうで、貼るんじゃなかった、と思いながらそのまま。

そしてその2は、友田邸に泊まって二日酔いで起きたある日、友田さんがつくってくれた豚肉のオイスターソース焼きがめちゃくちゃうまかったこと。たしかダイニングでジャーのごはんとそのおかずだけで食べたのだけれど、なぜあんなにうまいと思ったのか!?  すでに友田さんにはあの時点で、現在の“暮らしのリズム”的できごとに通じる、食に関する独自のなにかが萌芽していたのか? いや、単に腹が減っていただけのような気もするが。

大学を出てからは、OBの集まりなどで会うときは会うけれど会わないときは全然会わない、みたいな感じが続いていて、それでも1990年頃から「友田さとし」の表記で音楽雑誌「ラティーナ」 (LATINA)や、「ミュージック・マガジン」関連のムックなどで名前を見かけるようになって、ああ、友田は字を書く人になったんだなぁと思っていました。

そんな友田さんとあるきっかけでここ数年は年に1度くらい会うようになり、それで「あの洋楽志向だった友田が、なぜ【暮らしのリズム】の友田聡さんになったのか、ちょっとまとまった量の文章で、私にもわかるように教えてくれませんか?」ということで寄稿を依頼し、ご了解いただいた、と。

原稿をもらって一読した私の素直な感想は、「オレはいままで友田のことをなにも知らなかったのかも知れない...」という驚きでした。

2010/04/04

寄稿者紹介4(浅生ハルミンさん)

浅生ハルミンさんの著書「猫座の女の生活と意見」(トリストラム・シャンディを踏まえてのタイトルか!?)のなかに、私は密かに悪役として登場しています。P100下段の「知人の別荘でバーベキューをしたときのこと」のくだりで...。以下は同書より引用。

皿に取り分けたがまだ十分に焼けていなかった高級霜降り肉を再び網に戻し、そろそろ焼けるかなーとお皿を空けて待ち構えていると、他の人のお皿には肉が戻っていったのに、どういうわけか私の肉だけ戻ってこなかった。私の肉はどこ……? 眼の前には空っぽのお皿。自分だけ舞踏会に連れていってもらえず掃除を命じられた灰かぶり姫のような気持ちに襲われ、泣いてしまった。私のお皿にだけ肉がのっていないのが本当に悲しかった。

すいませんでした! 焼き上がりのタイミングを見計らうのに忙しくて、ついうっかり浅生さんの肉を戻し忘れただけですよ。他意はなし。バタバタしてたの、それだけ。突然眼にいっぱい涙を溜めて噦るから、慌てて戻したでしょ、高級霜降り(というよりはリブロース塊の丸焼きを、その場でスライスしてのサーブ...だから火がなかなか通らなかった)。

よもや数年後に「そのことを思い出すと、悲しさが今も完璧に、完全なまでによみがえってきてまた泣いてしまう」と日本全国で発売される本に記されるとは、思いもよりませんでした。本当にすいませんでした!!  ちなみに、このバーベキューパーティの主宰者は、Witchenkareのアートディレクションを務めた有北眞也さん。

浅生さんの新著「猫の目散歩」を、私はかつての職場近くの書店「本の教文館」で買いました。2階の「女流作家コーナー」にどっさっり陳列されていたなかから、謹んで1冊。...とにかく、もう2度と灰かぶり姫のような気持ちにさせるような失敗は繰り返しませんので、どうか今後ともよろしくお願い致します〜。


浅生ハルミンの『私は猫ストーカー』 passage

2010/04/03

寄稿者紹介3(藤森陽子さん)


藤森陽子さんがまだ大塚陽子さんだったころ、その後パートナーとなる男性と、仲よく渋谷のデパートで買い物をしているところを偶然見かけた記憶あり...あれから喜びも喜びも幾歳月。

私と“大塚さん”はライターとして、これまで何冊かの書籍の仕事で一緒に働いてきました。「黄金ボキャブラ天国」のときは東京タワーの下にあるスタジオの「若手芸人の共同楽屋」みたいな大部屋で、まだ血気盛んな爆笑問題、松本ハウス、ネプチューン、フォークダンスDE成子坂、海砂利水魚、底ぬけエアラインなどが騒いでいる姿を観察し本番をレポートしたり(パイレーツはいつも隅っこにおとなしくいたっちゅ~の)、「ビストロスマップ」シリーズの何冊かでは、限られた条件と時間内で5人をインタビューしたり。まだまだ本は本屋さんで買う時代で、関わった本の何冊かは、発売日に、新宿・紀伊國屋書店のレジカウンターに平積みにされて売っていたのを覚えています。

そして大塚さんが藤森さんになって世紀が変わって、「めちゃイケ大百科事典」~後にも先にもコレを越えるきつい仕事はないだろう、きっと(編集担当者は校了日に流れ出る鼻血をティッシュを穴に突っ込んで押さえ、デザイナーの河地貢士(カワチコーシ)さんは長椅子に大の字で仰向け)〜という書籍を共同制作。番組の総監督・片岡飛鳥さんとの取材会議は、夜7時に始まりそのままぶっ続けで翌日正午を過ぎても終わらない、なんてことがザラで、そんな会議が月に何度か、約半年続きました。その間にも番組のオンエアは回を重ね、それに伴い原稿の追加修正も果てしなく...。

ついに完成し、初版10万部が即日完売ですぐに10万部増刷、その後も増刷が数年続き...テレビやタレントのある種のパワーを、心底思い知りました。そして、個人的には「世の中にはあんなに“くだらないこと”に命懸けで取り組んでいる制作者がいる」ということを実感し、以後テレビの見かたが変わった。同書のライティング作業でともに寿命を削った八巻裕実さん、加藤芳幸さん、Witchenkare Vol.2が立ち上がった際には、ぜひ寄稿のほどをご一考願いたく。

スタッフとして配されたライターは、ただひたすら「完成型として望まれている本」に向かって書き、文末や奥付にクレジットされるのです。テキストのどこかに“自分”みたいなものが投影されていないわけではないのですが、そんなことよりはとにかく「殺人者は人を殺し、恋人は恋をする」。

現在は「Hanako」等で活躍するライター・藤森陽子さんには、今回思いっ切り自分語りをしてもらいました。

「Hanako」2010年3/25号「吉祥寺特集」について
A.K Labo-blog
※いずれも藤森さんが紹介されています!

2010/04/02

寄稿者紹介2(我妻俊樹さん)


数年前、数人での酒宴の際に我妻俊樹さんの対面にいて、不思議な体験をしたことがあります。私は店内の壁にある時計がよく見える席で、その時計は当然動いているものと思って会話を続けていました。

じつは飲んだ店は私の家のすぐ近くなので、帰ろうと思えばいつでも帰れたのですが、でも始発を待っている人も含まれていたので、それまでは一緒にいようと思っていました。そのうち、滅多にないくらい酔いが回り、なぜか私は異常なテンションで我妻さんをいじり続けて暴言放言の嵐。

窓の外がすっかり明るくなり、私は時計が止まっていたことに気づきました。他の人はみんな「今日は多田の独演会で朝帰りか」と、つきあってくれていたのです。私が始発待ちの人につきあっていたのではなくて...。なんだったんだ、あの日は? あとで我妻さんが「でも楽しかったですよ」と言ってくれたので、ほっとしたことを覚えています。

私はいまでも密かに、あの時計はじつは我妻さんが夜の途中のどこかで止めたのではないか、と思っています。マジックかなんか、使って。そんな術が使えそうな気配がある人なのです。私と我妻さんは十数年来の知り合い。その間、十数回くらいは会ったかな? テキストを介しての“会話”は、わりと濃密だった時期があったような。

Witchenkareをつくることになって、ひさびさに「リアル我妻さん」と喫茶店で会いました。あいかわらず端整な顔立ちで、瞳がキラキラしていて、けっして多弁ではないが、好人物な印象。そんな我妻さんの書く文章は、でもやっぱり時計くらいなら簡単に止めてしまいそうな、妖しいマジックを秘めています。

今回我妻俊樹さんが寄稿してくれた「雨傘は雨の生徒」は第39回新潮新人賞(2007年)の【小説部門】で最終候補作となった作品です。5人の選考委員のうちの町田康氏と福田和也氏の選評は、「私がこれからも書き続けることを強く肯定してくれるものだった」と、我妻さんはかつて自身のブログに記しています。そんな我妻さんの他の作品は、ネットや書籍でも読むことができます。
ビーケーワン怪談大賞
てのひら怪談—ビーケーワン怪談大賞傑作選

今日の砂漠」(我妻俊樹さんのブログ)

販売店について

昨日よりWitchenkare販売開始の結構人ミルクホールさんが、さっそくブログにて紹介してくださっています。どうもありがとうございます!

そして個人的に何名かから、ジュンク堂書店新宿店さんに出向いたもののWitchenkareを発見できなかった、という旨の連絡をいただきましたので、はい、私は本日、さっそく目視確認して参りました。

ジュンク堂書店新宿店さんは90万冊もの本を取り揃えている大型書店ですが、皆様、まず8階を目指してください。そしてエスカレーター近くの地図・旅行ブースのほうへと。壁際に「カルチャー/ミニコミ/リトルプレス」というコーナーがあり、そこに確かにWTKはあるのであります!

表紙右下に誌名ロゴを配す、という「業界の掟破り」的デザインのWTKなのですが、ジュンク堂書店新宿店さんは、そんな見えにくい場所にあるロゴが見えるよう、棚にスペースまでつくってくださっていました。写真がピンボケで見にくいのですが...深く感謝致します。

2010/04/01

寄稿者紹介1(神田ぱんさん)


昨年、私がつまらない病気で入院していた頃、神田ぱんさんがアポなしお見舞いにきてくれました。そのとき「私はもう読んじゃったんで、これ、ちょっと古い雑誌だけど」と差し入れてくれたのが写真の「週刊明星」。たしかにちょっと古い。1970年12月13日号...。

私ももう読んじゃったんで、次は「ずっとおとうさんは西城秀樹だと思ってた」とかつてテレビで言っていた、辺見えみりさんにでも差し上げたいです。

Witchenkareをつくろうと思い立ったとき、まずは神田さんに相談しました。雑誌「散歩の達人」等で活躍中の神田さんは、ミニコミの分野でも「車掌」をはじめ多くの媒体/イベントに関わってきた人なので。いろいろアドバイスを受けましたが、一番激辛で効いたのは「自分でやりたいことがあるなら、なんでも自分でやるべき」のひとこと。この言葉が、本日のこのような形式でのWitchenkare創刊に、一直線に繋がっています。

あんぱん団!」(神田ぱんさんのHP)

Vol.14 Coming! 20240401

自分の写真
yoichijerryは当ブログ主宰者(個人)がなにかおもしろそうなことをやってみるときの屋号みたいなものです。 http://www.facebook.com/Witchenkare