2022/03/20

デザイナー・太田明日香さんについて

    ウィッチンケア第12号の装幀は太田明日香さんにお願いしました。太田さんは1995年生まれ。エディトリアル・デザイナーとして紙媒体の企画/制作を手がけるだけでなく、写真家としても第17回写真「1_WALL」にて審査員奨励賞(飯沢耕太郎選)を受けるなど、多岐に渡って活躍しています。

私の印象としては「白のデザイナー」とでも言いましょうか、とにかく装飾(=“足し算”)でデザインを組み立てていくのではなく、必要な素材(小誌の場合はなによりもテキスト)を最大限活かすために、的確なフォントと余白(=“引き算”)を選んでいく、というスタイルのクリエイターだと感じました。公式サイトを見ても、とにかく白い! 「青の写真家」白山静さんと「白のデザイナー」太田明日香さんにビジュアルをお任せした今号は、ですので、とっても清々しい見栄えとなりました。

私はデザインの専門家ではないけれど様々な紙媒体で仕事をしてきました。ものによってはクライアントから「見出しをもっと大きく」「インパクトのあるものに」なんて注文もあり、せっかくいい感じにデザインされたものに「んじゃ、ゴチックのキンアカでいいじゃん!」ってな判断をしたことも。なんといいますか、人のセンスはそれぞれなんですけれども、なにかを一緒にやろうってときには、相性は大事ですよね〜。

でっ、小誌は「文芸創作誌」を名乗っていまして、これは「文」に「芸」のある人が「創作」したテキストを「誌」として纏めたもの、としているのですが、あっ、そうだ、今号でもある寄稿者と「ここは『日差し』にしますか? それとも『日射し』なんてどうでしょう?」なんてやりとりをしたことを思い出しまして、ここで「差」よりも「射」を選ぶということも充分に「創作」(=テキストのデザイン)の範疇だと私は思うんです。ですので、これを紙上で表現する場合は、その文字選びがきちんと反映された形をとれば、それが一番なんじゃないか...ここにさらに屋上屋を重ねるような意味が発生しちゃうエディトリアル的なアイデアは不必要なのではないか、と。ええと、なに言ってるかわからない話ですね、スイマセン。

(余談ですが、グーグルで「太田明日香」さんを検索すると、トップで出てくるのが「1982年兵庫県淡路島生まれ。作家、ライター」の太田明日香さんなんですよね...)

太田さんを私に紹介してくれたのは第5号からの寄稿者・東間嶺さん。昨年の緊急事態宣言がそろそろ終わるかという時期に、東間さんが最近活動拠点のひとつにしている東京都町田市の外れに位置する共同スタジオ『アトリエ・トリゴヤ』の内部一区画を改装したアーティスト・ラン・スペースであるオルタナティブ掘建て小屋『ナミイタ-Nami Ita』でお目にかかりまして、それが最初の打ち合わせ。もう、ほんとうにこんな手間のかかる仕事をお引き受けくださり、感謝です!


そのさい、東間さんが撮影してくれた写真がありますので、記念として掲載します。このファッションセンスの違い。ちょっと、自分が↑で書いた「なにかを一緒にやろうってときには、相性は大事ですよね〜」という一文に自信が持てなくなってきたw。...それはともかく、「良いデザイナーいないかな?」とお考えの出版関係の皆様、ぜひ太田明日香さんと連絡をとってみてください!

http://suiom.com/work/

https://www.instagram.com/askaota/


※ウィッチンケア第12号、アマゾンでも予約開始しています。
https://amzn.to/34hqFU0


2022/03/15

写真家・白山静さんについて

  ウィッチンケア第12号に掲載するすべての写真は白山静さんの作品です。白山さんは1998年生まれで、ご自身のTwitterには、以下の一文が。

「やっぱり、どうしても、絶対、アオなの𓂃𓂃𓂃𓊝𓄹𓄺𓂃𓂃𓂃」




小誌は第9号以降、寄稿作(テキスト)以外のほぼすべてが、写真家の作品発表スペース(紙のギャラリー)となるようなレイアウトに変更しました。vol.9の菅野恒平さん、vol.10の長田果純さんvol.11の岩田量自さんに続き、今回はどなたにお願いしようかと、昨年の秋以降、40人ぐらいの写真家の作品をネットや紙媒体で拝見しました。

私は写真の専門家ではないけれど、20代後半〜30代半ばまでは雑誌、それも「とにかくヴィジュアル(写真)が一番大事」って感じな出版社の仕事を数多くやっていました。港区界隈のエージェントから外国人モデルのコンポジットを取り寄せてセレクトし、スタジオに籠もったりロケに出たり...いま思い返すと、オレほんとうにそんなことしていたんだっけ? みたいな世界ですが(遠い目)。

「ウィッチンケア」では、なによりも個性的な作風の写真家にヴィジュアルを担ってほしい、と考えています。発想としては、↑(仕事時代)にお世話になった方々のように「きっちりやってもらう」というよりも、自由な感じで素のまま、好きな世界を見せてもらいたい、と。

でっ、今回様々な写真家の作品を拝見していちばん印象に残ったのが、NIKONの主宰する「NICO STOP」(「写真がもたらす豊かさ」をテーマに写真やカメラを楽しむための情報を発信しているWEBマガジン)の《「青の写真家」が描く淡くやさしい世界 – オールドレンズとレタッチによる表現の仕方》という記事で知った白山さんでした。Twitterとインスタグラムも拝見すると、とにかく青い。青の美しさに惹かれているのだということが伝わってくる作品ばかり。
 
(余談ですが、グーグルで「白山静」さんを検索すると、トップで出てくるのが「仮面ライダーフォーゼ」の宇宙鉄人/人間態は女性の姿、なんですよね...)

狐につままれれた気分でもう少しネットで調べて、どうやら女性らしい、私よりかなり若いらしい、Twitterに中央線沿線の喫茶店のことなども書いているから東京近辺にお住まいの方らしい、くらいの情報をもとに、意を決してインスタグラムで連絡をとってみたのが、昨年の10月25日。見本誌送付などのやりとりを経て、関東某所(拙宅から200キロ!)でお目にかかったのですが、とにかく青いセーターが似合っていました。

その後、デザイナーの太田明日香さん、印刷会社の担当者も交えた打ち合わせを新宿でおこない、掲載写真が決定して...。

というわけで、小誌第12号のビジュアルは「青の写真家」こと白山静さんの写真に支えられています(大感謝!)。ほんとうは全作品をカラーで掲載できればよかったのですが、誌面の都合でゴメンナサイ。白山さんの写真をもっと堪能したい方は、下記の白山静さんのサイトへも、ぜひ!

【Twitter】

※ウィッチンケア第12号、アマゾンでも予約開始しています。



2022/03/12

ウィッチンケア第12号校了!

本日午後、ウィッチンケア第12号無事校了となりました。寄稿者、制作関係者、そして読者のみなさま、ありがとうございました。みなさまあっての小誌、と今回もあらためて肝に銘じます!



今号は前号よりも40ページ増、寄稿者も10名増えて42作品を掲載しました。書店には早ければ3月26日(土曜日)頃から並び始めるはず。ぱっと見は、どうでしょう。これまでよりふんわり、優しい感じかな。

そして、アマゾンでの予約も、すでに開始しています!

みなさま、どうぞよろしくお願い申し上げます!

★書店関係の皆様、小誌第12号(BNも)のご注文は(株)JRCの下記URL、

またはBOOKCELLER、

にて、よろしくお願い致します。


ウィッチンケア第12号(Witchenkare VOL.12)

発行日:2022年4月1日
出版者(not社):yoichijerry(よいちじぇりー)
A5 判:252ページ/定価(本体1,500円+税)
ISBN::978-4-86538-128-3 C0095 ¥1500E




【寄稿者/掲載作品】~目次より〜

006……トミヤマユキコ/わたしはそろそろスピりたい
010……矢野利裕/時代遅れの自意識
016……ふくだりょうこ/死なない選択をした僕
020……武田徹/レベッカに魅せられて
024……長井優希乃/牛の背を駆け渡る
030……カツセマサヒコ/復路、もしくは、ドライブ・ユア・カー
040……インベカヲリ★/希死念慮と健康生活
044……木村重樹/2021年「まぼろし博覧会」への旅──鵜野義嗣、青山正明、村崎百郎
050……姫乃たま/クランベリージュース
054……ジェレミー・ウールズィー/PMCの小史
058……すずめ園/人間生活準備中
062……武田砂鉄/クリーク・ホールディングス 漆原良彦CEOインタビュー
068……青柳菜摘/ゴーストブックショップ
072……長谷川町蔵/Bon Voyage
080……スイスイ/わたしはその髪を褒めれない
086……仲俣暁生/青猫
092……蜂本みさ/イネ科の地上絵
098……柳瀬博一/2つの本屋さんがある2つの街の小さなお話
104……野村佑香/渦中のマザー
108……長谷川裕/ふれあいの街 しんまち
114……美馬亜貴子/きょうのおしごと
120……多田洋一/織田と源
132……はましゃか/穴喰い男
140……武藤充/日向武藤家の話
144……宇野津暢子/秋田さんのドタバタ選挙戦
148……柴那典/6G呪術飛蝗
154……山本莉会/ゴーバックアゲイン龍之介
160……宮崎智之/オーバー・ビューティフル
168……久山めぐみ/壁の傍
172……吉田亮人/撮ることも書くことも
176……藤森陽子/おはぎとあんことジェンダーフリー
180……中野純/完全に事切れる前にアリに群がられるのはイヤ
186……かとうちあき/鼻セレブ
192……荻原魚雷/将棋とわたし
196……東間嶺/「わたしのわたしのわたしの、あなた」
202……我妻俊樹/雲の動物園
208……久保憲司/マスク
216……ナカムラクニオ/妄想インタビュー 岡倉天心との対話──「茶の湯」という聖なる儀式について
220……清水伸宏/つながりの先には
228……朝井麻由美/ある春の日記
232……谷亜ヒロコ/テレビくんありがとうさようなら
236……小川たまか/女優じゃない人生を生きている
246……参加者のVOICE
251……バックナンバー紹介

編集/発行:多田洋一
写真:白山 静
Instagram:https://www.instagram.com/oriondayo_/
Art Direction & Design:太田明日香
取次:株式会社JRC(人文・社会科学書流通センター)
印刷/製本:株式会社シナノパブリッシングプレス

〈2010年4月創刊の文芸創作誌「Witchenkare(ウィッチンケア)」は今号で第12号となります。発行人・多田洋一が「ぜひこの人に!」と寄稿依頼した、42名の書き下ろし作品が掲載されています。書き手にとって、小誌はつねに新しい創作のきっかけとなる「試し」の場。多彩な分野で活躍する人の「いま書いてみたいこと」を1冊の本に纏めました!〉

【公式SNS】


2021/12/31

ウィッチンケア第12号、来年4月に発行します!

 思い返せば2021年、五輪は開催されたし日本とアメリカのトップは交代したし、けっこう激動の1年だったはずなんですが、しかし、一社会人的視点に立つと、世の中に対してはなんだか薄ぼんやりと月日が過ぎていったような印象しか残っておりませんで、おいおい、ほんとにもう大晦日なのか、2021年。

...それでも個人的には4月にウィッチンケア第11号を出せたことがこの先に向けての大きな布石となっています。いわゆるコロナ禍もじき3年目。巷間言われる「不要不急」ってやつを自分に引き寄せて判断していかなければ、日々の「薄ぼんやり」沼に嵌まりっぱなしになっちゃうぞ、との思いで、緊急事態宣言解除後から次号の準備を進めてきました。誌面制作メンバー/寄稿者/流通に関する諸々etc.。昨日までに準備は整いましたので、年明けから実作業に入ります。桜の咲くころには、いい感じに〝変化〟した第12号をお届けできるはず。どうぞお楽しみに!

でっ、毎年大晦日はこの時間、テレビの前に坐っているんですが、今年の紅白歌合戦はなんか、NHK+でのチラ見でいいかな〜って感じ。じつは昨日のレコード大賞(見てない)が、生まれて初めて見たことも聞いたこともない人だったとニュースで知りまして、けっこう衝撃。今年のヒット曲...藤井風や宇多田ヒカルのエヴァの曲はよくラジオで聞いた記憶があるけれど、一番耳に馴染んだのはBTSの「Butter」...いや、大河ドラマ「青天を衝け」(吉田松陰も坂本龍馬も勝海舟も出ない幕末!)のテーマ曲が好きだったかもしれない。そんななか、地味に愛聴したのが Prefab Sproutチックな気配のあるこの曲。

The Weather Station - Parking Lot

皆様、穏やかで素晴らしい新年をお迎えください。いろいろ工夫して、楽しい2022年にしましょう!

2021/11/08

《Witchenkare STORE》が開店! そして第12号は

 早いもので2021年もあと2か月足らず。じつは、じつにいろいろなことがあった1年でしたが、しかし、いまも町行く人の顔はマスクに覆われたまま。来年の桜が咲く頃にはどんな世の中になっているのでしょうか?

さて、お知らせです。ウィッチンケア直営のネットショップを「STORES」でつくりました。創刊号〜第11号の、拙宅に在庫としてある分を販売します。vol.1〜vol.3あたりはネット上で〝幻〟になっていたりプレミア価格になっていたり、vol.4以降も状態の良いものはなかなか流通しなくなっているのですが、でも当店ではそれらすべてを定価販売致します(ある分だけ)。みなさまこの機会にぜひ、お買い求めください。



そして、ウィッチンケア第12号。2022年4月1日発行を目指して始動です。緊急事態宣言解除後、まず販売ルートの再整備をして、ヴィジュアルの方向性も決定。これから年末までが、編集者としてもっともわくわくするプロセスです。詳細については当ブログをメインにSNSでも紹介していきますので、どうぞお楽しみに!


【note版 ウィッチンケア文庫】



Vol.16 Coming! 20260401

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yoichijerryは当ブログ主宰者(個人)がなにかおもしろそうなことをやってみるときの屋号みたいなものです。 http://www.facebook.com/Witchenkare