2020年の大晦日。これを書いている時点では「東京の新型コロナ感染者数は1337人」とのニュースが流れています。もしコロナ禍がなければ、今年の紅白にはオリンピックで活躍したアスリートが呼ばれて、みたいなことだったのでしょう。まあ、すごい1年でしたね。いまはこれ以上事態が緊迫しないことを祈りつつ、粛々とやるべきことをやろうと思っています。
とても嬉しいお知らせをふたつ。小誌に関連した書籍が2冊、今年11月と12月に刊行されました。1冊は柳瀬博一さんの『国道16号線: 「日本」を創った道』(新潮社/11月17日)、そしてもう1冊は宮崎智之さんの『平熱のまま、この世界に熱狂したい 「弱さ」を受け入れる日常革命』(幻冬舎/12月9日)です。
『国道16号線: 「日本」を創った道』の著者・柳瀬博一さんは小誌第5号(2014年)からの寄稿者で、第1回目の掲載作品は「16号線は日本人である。序論」。ご自身が長く温めていたテーマを「試し書き」してくださった、5000字ほどの一篇でした。それから6年が経ち、「序論」が堂々たる日本文明論として1冊の本に! 刊行に至ったのは柳瀬さんと新潮社の編集者・足立真穂さんのご尽力の賜ですが、小誌がほんのきっかけとしてでも関われたこと、嬉しい限りです。
『平熱のまま、この世界に熱狂したい 「弱さ」を受け入れる日常革命』の著者・宮崎智之さんは小誌第9号(2018年)からの寄稿者で、第1回目の掲載作品は〈極私的「35歳問題」〉。2017年に71歳で亡くなったお父さまと、自分の35歳(執筆時点)という年齢を対比しつつ、ご自身の来し方/これから等を考察したエッセイでした。本作に加筆修正を施した「35歳問題」という一篇が、『平熱のまま〜』の2章(わからないことだらけの世界で生きている)に収められています。
ほんとうは安倍総理のもとで恙なく東京オリンピックが開催された翌年の春、に刊行を予定していた第11号。このような事態になり先行き不透明、年明け編集作業中にもなにが起こるかわからない状況ですが、しかし進みながら考えるしかないと思っています。準備は整いました。どんな顔ぶれの、どんな作品集になるのか、平成最後の月に出た第10号から2年後の新しい「ウィッチンケア」を、どうぞお楽しみに!
と、テキストだけで終わらせるのもなんなので、今年もなにか1曲。個人的に一番「2020年の気分」だったのはThe Weekndの「Blinding Lights」だったんですが、曲もMusic Videoも仄暗くって...あと星野源の「うちで踊ろう」にはほんとうに楽しませてもらったんだけれども、どうしても紅茶飲んだりリモコンいじったりしてる人が浮かんできて、ちょっと厄払いしたい感じ。
なので、「こんなふうにヒット曲が生まれるのか」と新鮮だったこれを。私は3月の初めにラジオで聞いて一発で気に入りました。歌詞がいい感じに冷めているのも、いいね。ちょっと前にテレビを見てたらNHKでさんまさんとトークしててびっくり。
皆様、穏やかで素晴らしい新年をお迎えください!